09月202008 年 北海学園大学 経営学部 菅原秀幸ゼミナール 北米海外研修旅行 end

2008 年 9 月 10 日(水)~19 日(金)

 

参加者レポート

海学園大学 経営学部 菅原秀幸ゼミナール 北米海外研修旅行参加者のレポートです。レポートの全てを見る(PDF)

世界で見えた新たな自分

3年 NY

今回、海外研修という学校を飛び出しての学びで私が得たものは、“コミュニケーション能力の重要性”、“他文化から日本が見えてくる”、“新たな世界が人格を豊かにする”という3点だ。

私は、さっそく初日からコミュニケーションの壁にぶつかった。

シアトル行きの飛行機で私の隣は中国人の男の子だったのだが、機内食を食べている時に、彼が“I don’t like it” と言って私にサラダを差し出してきたのだ。私はお腹が空いていなかったので、サラダはいらなかったのだが、彼の好意を断るのも申し訳ないと思ったし、断る言葉も見つからなかったので、”Thank you”と笑顔で受け取った。

結果、そのサラダは残してしまったが、そこから少しずつ会話をするようになった。

彼も英語が得意ではなく、お互い片言な英語での会話だったが、同じ年で、彼も学校のプログラムで初めての海外だということがわかった。

時々、お互いの英語が伝わらない場面があったが、ボディーランゲージや違う単語に置き換えることで、理解しあうことが出来た。

私は今まで、外国人だと構えてしまい、上手く会話をすることが出来なかったのだが、この経験で、同じ人間なのだから伝えようとすることが一番重要なのだと実感することが出来た。

コミュニケーション能力については、Hyogo Business & Cultural Center の北岡さんのお話がとても興味深く印象的だった。

北岡さんは、とても親切に私たちを迎えてくれ、国際経営をする上での文化の重要性についてお話してくれた。北岡さんは、文化の違いの1つの例に、世界と日本の教育の大きな違いについて話してくれた。日本は“満点方式”といって、最初は 100 点からスタートし、どんどん減点していくという教育方法。それに比べ、欧米はもちろん、世界では“加点方式”といって 0 点からスタートし、頑張り次第で加点されていくという教育方法だ。

減点方式の日本では、生徒は間違いを恐れるが、加点方式のアメリカでは、失敗しても 0 のまま、正解するとプラスなので間違いを気にしない。この教育方法の違いが、日本人特有のシャイな性質を形成したと思われる。間違いを恐れないことと、度胸はコミュニケーションをとる上で、とても重要なことだ。

北岡さんは、「もっと自信を持って下さい。Hello と挨拶出来ればプラス5点なんですよ。」と言ってくださった。

私は、この言葉に感銘した。今まで Hello と言えたらプラス5点など言われたこともなかったからだ。

そのように考えると、学ぶことが今までの何倍も楽しくなるように思えた。

私は研修で、外国人とコミュニケーションをとるには、難しい英語の単語をいくら知っていても意味がないと感じた。そんなことよりも、「Hi! How ya doing?」と笑顔で一言いえる方が何倍も、その人と通じ合うことが出来るのだ。

次に、“他文化から日本が見えてくる”というトピックなのだが、人生で初めて海外に行った私は、見事にカルチャーショックを幾度となく受けた。

初日から感じたことは、アメリカ人はとにかく明るく、ポジティブ!道でぶつかりそうになった時のSorry までもがフレンドリー。

日本を歩いているのとは全く違う空気だった。日本は、道を歩いていても皆が生き急ぎ、疲れている感じだ。

それに比べアメリカは、路上でパフォーマンス、人々は陽気に大声で話し、知らない人ともジョークを言って笑いあっている。

今回は、アメリカとカナダの二カ国を訪問したので、比較しながら研修した。

カナダ人はアメリカ人と日本人の中間の性質だと感じた。

日本では、エスカレータで片側によけるのが常識だが、アメリカでは一度もそんな場面には遭遇しなかった。カナダでは、右側によける傾向があった。

私が、両国で一番違うと感じたのは街並みだ。アメリカは高層ビルや、長いバス、とにかく全てがビッグだ。

一方、カナダは1、2階建のショップがおしゃれに立ち並び、落ちついた雰囲気。歩いている人もお洒落だった。

私は、そこから“文化が人格を作るのではなく、人格が文化を作る”のだと肌で感じた。

アメリカ人は、明るく、個人を尊重するが、雑な面がある。この性質が、料理の大味さ、良い意味での自由な風土を作り上げている。

一方、カナダ人は、フレンドリーな半面、繊細で感性が鋭い面を持ち合わせているので、街にアートが溢れていたり、ファッションに気を使ったりするのだろう。

私は、国によってこんなにも全てが違うことに驚いた。

日本では、気にも留めない私たちの行動や文化の1つ1つが、日本という国を形作っている。世界に出ることで新たに見えてくる日本があった。

私は、アメリカもカナダも素晴らしい国だと思ったが、やはり日本の繊細さや、趣が好きで、日本の歴史や文化を改めて知りたいと思った。

最後に“新たな世界が人格を豊かにする”菅原教授の海外研修の凄いところは、自由時間はもちろんのこと、移動までも、先生付きではなく個

人でプランニングし行動するところだ。

これはとても貴重な経験で、道に迷ったなら自ら外人に話しかけないといけないし、英語が聞き取れなくても誰も助けてはくれない。

必死にならないと生きていけないのだ。大げさに聞こえるかもしれないが事実そうだった。このような状況の 10 日間で、自分の長所・短所がはっきり見えてきた。

長所は、意外と行動力がある、パニックにならない、適応能力が高い。

短所は、楽観的、集団の中で目立つことを避ける、自論が強い。

私は、海外研修に行くことで自分の何かが劇的に変化するかもしれないと思っていた。しかし、劇的に変化はしなかった。

変化ではなく、私は今回の研修で今の等身大の自分自身を知ることができた。

私は、日本の日常生活の中で十分、自分を詳細に分析できていると思っていたが、間違っていた。

人は、場によって違う側面を持つ。家族といる自分、学校の自分、バイト先の自分、恋人といる自分。

それぞれ違う自分がいるが、紛れもなく、その全てが自分である。

これと同じように、生まれた国にいる自分と、広い世界に出た時の自分は違った。

人は常に、新たな環境に身を置くことでしか成長できないと思う。

今回は、菅原教授が海外研修という大きなプログラムを設置してくださったが、これからは、自ら好奇心とチャレンジ精神を持ち、日常の小さなことも含め、新たなことに挑戦する中で、人生を豊かにしていきたいと思う。

最後に、このような素晴らしい機会を与えてくださった菅原教授、お忙しい中、お会いして下さった

全ての方たちに心から感謝いたします。ありがとうございました。

「意識の変化」

2年 AS

シアトル・バンクーバーと滞在期間中は毎日が勉強でした。欧米人と日本人の違いを肌で感じたり、自分から進んでなにかをしようとしたり、何かを吸収しようと貪欲でいられました。ただのツアーと違い観光地を巡るだけでなく、Ginn さん、山口さん、Tatsus さんのように海外で働いている方のお話を聞く機会があったことを嬉しく思います。今回の旅行で私は少しでも自分の中で変わった部分がある、と実感しています。

第一に私は失敗をしたからこそ学ぶことができることを知りました。もともと私は失敗するのを恥ずかしいと思い嫌がり逃げていました。このマイナスな考えは海外滞在期間中に打ち砕くことができました。なぜなら滞在期間中は“失敗するのが当たり前”の毎日だったからです。また失敗したことで得たことが数多くありました。

シアトルについて早速チップで失敗しました。運転手さんがわざわざ人数分の一ドル札をおつりにくれたのに、その意味が分からずそのまま受け取り、“Thank you”と 2 回以上言って彼に背を向けました。

それが渡すべきチップだったことは、彼が帰った後に友人に教えてもらいました。

“You can keep it.”

これが私の現地で初めて失敗して学んだことでした。

失敗があったからこそ学びとれたことがあった、初日にこのことを知ることができた私はラッキーでした。日数を重ねるごとに失敗することになれ、言葉が通じない事をとても憂鬱に感じていたことも、“言葉が通じないのが当たり前”と考え方は変わっていました。この開き直りとも言える考え方のおかげで最終的には、話すことを楽しめるようになり現地の方々に道を聞いたり、地下に走るバスのことを聞いたり、トイレを借りたり、自分から話しかけました。

山口さんが“何もしないことが 1 番のミス”とおっしゃった意味を痛感しました。

二つ目に上げられることは“行動面・主体面に積極性が増した”ということです。

最初の頃は人任せで、それに付いていっているだけでした。それが最後には“一人で行動したい”と思っている自分がいました。これは私にとって大きな前進でした。もともと消極的な私は、誰かに付いてことが多く自分のしたいことはないがしろにしてきたところがありました。ですが先にも述べたように失敗を恐れなくなったらフットワークが軽くなり、自分の行きたい所、自分のしたいことに一人で挑戦できるようになっていました。誰かに付いていくのじゃ物足りなくなり、自分だけで考え動きたくなりました。頼る友人がいない分、その方が現地の人とのコミュニケーションも増えるだろうと思ったからです。

こんな風に誰か見知らぬ人に話しかけるなんてことは、日本にいたらまず無かったでしょう。それが自分から気軽に話しかけられるようになっていました。拙い私の英語を理解するまで根気強く付き合ってくださった現地の方々がいたからこそ、話しかけようという気持ちが増したのだと思います。

ここで私が感じた欧米人と日本人の違いを挙げます。まず、先の話に通じて大半の日本人は外国人に話しかけられたらまず逃げるだろう。理解しようと根気よく最後まで付き合う人は、そうそう日本人はいないでしょう。また、彼らは楽しそうに物事をこなしていくのに対し、日本人はつまらなさそうに物事をこなしています。自ら進んでやっているという意識と、やらされていると思う意識では仕事への情熱も変わってくるでしょう。前者に当てはまる欧米人が多いのに対し、日本人の多くは後者に当てはまると思います。

また、日本人は人目を気にしすぎている部分があります。もし日本の街中で、林檎を丸かじりしながら歩いている人がいたら、その人は周りから少し浮いた存在に見えるでしょう。ですが、シアトルで林檎を丸かじりしながらショッピングを楽しんでいる女性を何回か見かけました。“人目なんか気にしない、私は私よ”と言っているかのようでした。ファッションに関しても同じことが言えます。人と違う奇抜な色を着て歩く日本人はなかなかいません。人目を気にして、みんなと同じような事をする、日本人は周りに合わせることで安心感を得る民族なのだなと思い知らされました。バンクーバーで会った日本人(ほとんどが赤の他人だろう)の服装がみんな似たり寄ったりだったからです。まるでそれが民族衣装

かのようでした。

このように日本人を客観視できたことは面白かったです。日本人のいいところも悪いところも知ることができました。私も外国人から見たら典型的な日本人の一人として見えているのだな、と考えたら、彼らが感じているその日本人レベルと私は差をつけたいです。

最後に、仕事に対する考え方がかわりました。北岡さん・山口さん・コマダさんの仕事に対する考えを聞いているうちに、私もアルバイトで接客業をしているのですが、楽しむ余裕をもってやるのではなく、やらなくてはいけないことと自然に考えていました。同じ仕事内容を毎日繰り返すだけの単一的な

ものでした。

ビジネスとは人と人との繋がり合い、コミュニケーションを積極的にとる、人に頼るのではなく自分でやる意識をもつ、この 3 点を意識したとき、やらされていると感じていたアルバイトが楽しくなりました。何が今必要とされ、できるのかを考えるようになっていました。

また仕事基盤の日本のビジネス文化と違い、コミュニティを大切にするアメリカの“クオリティ・オブ・ライフ”の考えに魅かれました。出勤・退勤時間の自由、職場は個人個人に部屋がある、ギスギスした緊張感がない、日本の職場とは違いが多いです。最近では日本の企業もコミュニケーションを大切にしているようです。会議室を使わず、小さな机を囲んで立ったまま会議をする“立ち会議”など、リラックスをし、上司にも自分の意見を言いやすいように工夫されているそうです。

国際的なビジネスに必要とされるものは情報・知識・コミュニケーション力・体力だと思います。他国の動きの情報を知り常に新しい物にしておくこと、また日本人としてのアイデンティティを持つこと、働く国の文化・風土・人の考えを考慮することが必要とされていることを知りました。

日本人としてのアイデンティティや日本の文化について質問されたら、答えられることはあまりないでしょう。国際的な活動の第一歩として、常に新しい情報を手に入れようと新聞やインターネットを十分に活用することが挙げられます。これは今からでもできることなので、取り組んで、自分の知識・見聞を広げたいです。同時に他国ばかりに目を向けるのではなく、自国の文化・情勢にも興味を持つことを大切にしたいです。

この旅行で私は、①失敗することは自分の知識・経験を増やすこと、②自分自身を大きくするには積極性が本当に重要なこと、③やらされているのではなく、楽しんでやるという仕事に対しての考え方、の 3 点が自分の中で強く印象に残りました。意識が変わったら行動も積極的になるなど、自分も変わりました。日本にいたら知らなかったことを目いっぱい吸収することができました。自分で情報を得たり、調べたり、人とのコミュニケーションを大切にし、これからも貪欲に物事を吸収してどんどん成長していきたいです。興味のあることに挑戦する、本や新聞を読む量を増やして見聞を広める、英語の勉強をするなど、自分にプラスになることを少しずつ実行に移していきます。

9日間という短い期間で自分の弱いところを改めて知ることができ、成長できたことを嬉しく思います。また、北岡さん、山口さん、コマダさんのように海外で働いているかたのお話を直に聞くことができたことに感謝します。